総論賛成各論反対

総論賛成各論反対は、何時の世でも何処にでもある。G7も然り。ロシアのウクライナ編入や中国の東・南シナ海進出に対し、国際法違反との声を上げた。ロシアに対して1か月の猶予期間に改善しなければ制裁を検討すると言い、中国に対しては国際法の遵守を訴えた。ここまでが総論で7か国は意見が一致した。ところが制裁案については玉虫色に変わってしまう。オバマはシリアの尻拭いをしてもらった手前プーチンに対し強くは言えず、1か月後を見ろと先延ばし。メルケルはロシアのエネルギー頼りなのでオッカナビックリ。オランドはロシアに兵器を売っているのでムニャムニャ。制裁の強化については明らかに反対している様子がバレバレだ。中国に対しても欧州諸国は中国との経済関係強化を望んでいるので、名指しを避け腫物を触るようだ。昔のサミットは強かった。それがG20まで広がったものの新興国が失速しG7に戻ったが、昔の面影は既にない。最早近所のご隠居さんの寄合会議に成り下がってしまったようだ。G7も国連も機能しない混沌の世界に漂流し始めている。G7はロシアを外すのではなく、ロシアと中国を引き込んでG9を開催し喧々諤々と議論を重ね解決の道を模索すべきだと思う。