深い海の底で何かが

能登で水揚げされたダイオウイカがゴールデンウイークの客寄せのため水族館に展示されたとのニュース。物珍しいものに興味を持つことは良いが、滅多に見られないダイオウイカが続々と浮上していることにも疑いの目を持つことが大切だ。東日本大震災の時、その数年前からイルカやクジラが迷走し海岸に乗り上げる現象が相次いだ。今から振り返ると、あれは矢張り地震の予知現象だったのかもしれない思う。ところが、今年になってから日本の近海でユウレイイカ、リュウグウノツカイ、サケガシラ、カグラザメなどの深海生物が大量に浮上している。イルカやクジラよりも相当不気味だ。小笠原諸島では火山噴火により西之島の面積が8倍も大きくなった。間違いなく深い海の底で、何かがゆっくりと動き始めているようだ。世界最深の有人潜水調査船「しんかい6500」は、シロウリガイの群集の撮影に成功したからといって喜んでいる時ではない。今こそ本来の目的である地震の発生メカニズムの研究・予知活動に全力で集中すべき時だと思う。