天気の下駄占いと選挙の靴占い

ヒラリー・クリントン前米国務長官が講演中に女から靴を投げられたとのニュースがあった。もし日本の大物政治家が靴を投げられたら、どう反応するだろうかと推測してみた。気の強い政治家であれば、真っ赤になって怒り出すだろう。気の弱い政治家であれば、真っ青な顔をして演壇の下に隠れるだろう。少なくとも軽く受け流して講演を続ける政治家は皆無に違いない。ところが、クリントン女史は、靴が自分に命中しなかったことを逆手にとって「彼女が私のようにソフトボールをやっていなくて良かった」と冗談で切り返し、講演を続けたとのこと。機転の速さといい、度胸の良さといい、ウイットのセンスといい、素晴らしい。人間は思いがけないことが起きると動揺する。その動揺に如何に反応するかで、その人物の器量の大きさも人格の程度も暴露されてしまうことになる。クリントン女史は次期大統領選への出馬を検討中とのこと。この事件での対応で、当選は間違いないように思えてきた。天気は投げた下駄の裏表で占うが、大統領選は投げた靴で占えそうだ。