チョロイの連鎖

グーグルが本来公開してはならない空港などの平面図を流出していたことが判明した。これに対し、太田国交相は「保安に関わる情報は重要だが、保安区域に通じる扉は厳重に管理されており、直ちに保安対策に欠陥が生じるとはない」と言ったとか。呑気というか能天気というか、バカにつける薬はないようだ。ことの発端は、グーグルの無料メール共有サービスでグーグルの社員が誤って非公開情報を公開状態にしてしまったこと。ところが、それだけではない。公開されてしまった情報は130以上もあるが、問題は中部国際空港だ。国際空港は海外との出入り口で、どんな外人が来日するかは分からない。その保安検査場や職員用通路など保安区域までも全て公開してしまったのだ。時系列を辿ると、国交省は空港側に保安上問題のある地区は非公開するよう指示していた。だが、中部国際空港は修正することなく詳細図をグーグルに提供した。更にその未修正のデータをアホなグーグル社員が公開してしまった、ということらしい。ミスの連鎖反応だ。中部国際空港もチョロイし、グーグル社員もチョロイ。しかし最もチョロイのが太田国交相だと思う。太田国交相は断固としてグーグルを断罪すべきだったと思う。世界のテロ集団はチョロイ結果に終わったこの件をどのように感じたのだろうか。自分がテロリストならば、間違いなく日本の保安体制は世界一チョロイと思う。だから世界のテロ集団は、警備の厳しい紛争当事者国で騒ぐよりも日本で一悶着事件を起こした方が世界にアピールするに違いない、と思ったはずだ。脇が甘いことを証明してしまった日本。太田国交相の一言が、日本へのテロの呼び水になるような気がしてならない。残念ながら、いつの世も平和ボケに付ける薬はないのかもしれない。