世間の常識を覆す虫垂

STAP細胞は科学の常識を覆す発見と言われているが、盲腸の虫垂は世間の常識を覆しそうだ。昔から虫垂は何の役にも立たない無用の長物と言われていた。虫垂炎になるのが嫌だから取ってしまうという人もいたほどだ。昔の千葉県は今ほどベッドタウン化しておらず人を引き付ける観光地もなかったので、日本の盲腸と呼ばれたこともあった。ところが、その虫垂が腸に免疫細胞を供給し腸内細菌のバランスを保つ働きがあることを大阪大が発見したとのこと。虫垂は体内に侵入した病原体などを攻撃する免疫細胞を作る働きがある。日陰者のように扱われていたが、実は身体を病気から守る大切な役割を担っていたのだ。一躍脚光を浴びると虫垂が元気になり腸内細菌バランスを更に改善する方向に進みそうな気もするし、元気になり過ぎて炎症を発症しそうな気もする。これからは虫垂炎になった時に、取るべきか取らざるべきか悩むことになりそうだ。