世界チャンピオンあれこれ

昨日のWBC世界ライトフライ級タイトルマッチの井上選手は凄かった。開始早々から相手のチャンピオンを圧倒し、6ラウンドでTKO勝ち。弱冠20歳で国内最速の6戦目で世界王者となる快挙だ。並外れた強さの秘密は父子の関係にありそうだ。トレーナー役の父はインターバル練習でもママチャリで追いかける徹底ぶり。子は父を信じ切って手を抜かない。まるで現代版父子鷹だ。試合の内容もさることながら、素晴らしい父子関係を知り増々応援したくなった。世界チャンピオンの場外話はまだある。死刑判決が確定した後に再審が認められ、釈放された元プロボクサーの袴田さんに名誉チャンピオンベルトが贈られた。48年もの闘いをたたえたものでWBCの粋な計らいだ。一方IBF世界ミニマム級チャンピオンの高山選手は中学卒業後にプロボクサーになったが、30歳になった今、もう一度勉強したいと高校に入学したとのこと。世界チャンピオンはリング外でも光を放っている。世界チャンピオンと言えば華やかなことばかりが目に付くが、地道な努力なくしては得られない。それがボクシングの素晴らしさだと思う。