春の息吹の多様さ

昨日は車のお守りを兼ねて花見に行ってきた。野田にある清水公園の桜は8分咲きで、花びらが雪洞のようにしっかり付いていて、落ちた花びらは皆無だった。以前行ったことのある王子の飛鳥山は、満開の時期が過ぎていて、落ちた花びらが絨毯のように一面に敷き詰められていた。それはそれで感動したものだ。今までいつも花見は花びらが舞っていて、その中を歩くのが当たり前のように感じていた。上野も隅田川も近所の公園もそうだった。だから桜の花には、艶やかさの裏に儚さを感じるのかもしれないと思っていた。ところが昨日の花見は、舞い散る花びらは全くない。桜の花に絢爛さと若さと力強さを感じた。何か桜の違う一面を垣間見たような気がして嬉しくなったし、力を貰ったような気にもなった。清水公園に行く途中で、柏市のカタクリ群生地にも立ち寄ってみた。生まれて初めて見たカタクリは、一輪の見かけは派手だが全体にひっそりと咲いていて、落ち着いた趣があった。春の息吹の多様さに驚かされた一日であった。