ソチ四輪の開会式と閉会式

ソチ五輪が幕を閉じた。開幕前はインフラ整備の遅れとテロの脅威で、開催出来るのかが危ぶまれていた。更に開会式では、一輪が開かず四輪になり、先行きの不安を煽った。それでも競技会場は何とか間に合い、テロも7万人の警備員を投入し力尽くで封じ込めたようだ。だが観客が少なく今一盛り上がらなかった大会と言える。ところが、最後の閉会式は圧巻だった。人文字で作る五輪マークの一輪が、開会式と同様に開かない。観客から驚きの声が上がる。そして見事に開くと歓声が上がった。まさに開会式の失敗を逆手に取った小憎らしい演出だった。日本人はこういう機転が苦手だ。失敗を失敗として長いこと引きずってしまうし、非難の嵐にもあうことになる。ソチ五輪の「四輪」は世界の人々の記憶に永く残ることになるに違いない。終わり良ければ全て良しということだろう。