事故と償いと安全と

JR西日本が日本初の列車安全システムを開発したとのニュースを見た。車両の床下の加速度センサーが脱線などの異常を感知すると運転者が操作しなくてもブレーキがかかり、同時にほかの列車に自動的に無線で異常を知らせて衝突するのを防ぐというものらしい。8年前のJR福知山線の脱線事故を教訓にして開発したとのこと。福知山線脱線事故では百名以上の尊い命が犠牲になり、裁判で刑事責任が争われたが、今年9月に神戸地裁はJR西日本の歴代社長3名に対し、無罪判決を言い渡した。遺族は裁判では報われなかったが、実質的に安全を勝ち取ったともいえる。JR西日本にとって、この安全システムを開発車両に留めることなく全ての車両に設置し安全を確保していくことが償いになるはずだ。日本一安全な鉄道になることこそ遺族に報いた証になるはずだと思う。