チャンピオンの大安売り

ボクシングの世界王座認定団体と階級が乱立して華々しい。本家の世界ボクシング協会WBAに加え、世界ボクシング評議会WBC、国際ボクシング連盟IBF、世界ボクシング機構WBOと4つもある。昔に較べチャンピオンの数が増えて大安売り状態だ。そんな中で世界スーパーフライ級のWBAとIBFのチャンピオン同士が戦う統一戦が行われた。WBAソリス対IBF亀田大毅。ソリスは減量に失敗し体重オーバーで試合前にタイトルを剥奪された。それでも試合は成立し、ソリスが勝てば大毅のIBF王座のベルトが奪われ、大毅が勝てばWBAとIBFの統一王座になると言われていた。試合はソリスが終始リードし、大毅は殆んど手が出なかった。結果はソリスの勝ちという順当な判定だった。大毅が無冠に転落したと思ったら、今朝のニュースでは一転してタイトル防衛とある。試合終了後立会人がIBFルールを持ち出し「相手が体重オーバーの場合、王者は勝っても負けても王座を保持すると書いてある。従って大毅は負けたけれど、王座を防衛し王者のままだ」とクレームをつけ、認定が覆ったとのこと。IBFが相当いい加減な団体であることがバレてしまったようだ。いま大毅が保持するベルトはIBF世界スーパーフライ級なーんちゃってチャンピオン。最近の世界ボクシング業界も日本の食品偽装業界と似ているように思えてきた。