違憲状態の最高裁

昨年の衆院選の「1票の格差」裁判で、最高裁は前回と同様に違憲ではなく違憲状態と判決を下した。案の定国会には安堵感が漂い抜本的な解決に向けた動きは全く見られない。司法も立法も「2倍の格差」で手を握った感がある。選挙制度は国会議員自身が決めることなので、議員が主体的に変革することは極めて困難だ。簡単に言うと議員には抜本的な変革は出来ないということだ。出来ない議員に変革の努力を求める、というのが最高裁の違憲状態という判決だ。この状態が40年も繰り返されている。子供の教育でも、甘えっ子を甘やかしたら図に乗るだけで増々酷い甘えっ子になってしまう。だから甘えっ子を治すには厳しい躾けが必要になる。もし最高裁が「1票の格差は是正すべき」と本心から考えているのであれば、前回選挙を無効とする違憲判決を出すべきだ。議員を失職状態に追い込むくらいのことをしなければ、事態は動かない。現在の格差に対し違憲状態と判決した最高裁自体が違憲状態にあるといえる。一方参院選は5倍もの格差があるのに違憲状態のまま放置されている。最高裁が再び違憲状態と判決すれば、最高裁自体が違憲といえるだろう。最高裁自体が問われている裁判ともいえる。