台風30号とフィリピン政府

猛烈な台風30号がフィリピンを直撃した。フィリピンの総人口の1割に当たる1000万人が被災し、レイテ州では住宅の8割が破壊され、死者が1万人に達するとの推定もあり、想像を絶する。テレビでは連日現地の状況を報道しているが、一向に救援は進まない。着の身着のままの被災者は水も食べ物もなく途方に暮れ、道路には遺体が放置されたままだ。略奪が始まりスーパーは空になってしまった。現地には救援の軍隊や警官の姿は見られない。何故フィリピン政府はすぐさま現地に救援物資や救援隊を送らないのだろうか。被災現場の悲惨な光景も異常だが、未だに救援物資や救援隊が映らない光景はもっと異常だ。その中でたった一人政府関係者がいた。担当は不明だがテレビでは大臣だと言っていた。その大臣は何と現地で交通整理をしていた。この緊急時に一体何を考えているのだろうと思った。この大臣の行動と救援が届かないことが繋がって見える。政府が動かない訳も分かったような気がした。