小さくても大きい島

世界最多の島を抱えるインドネシアが、島の数を1万8千から1万4千に変更した。4千も一挙に減った理由は、国連海洋法条約の定義に基づいて数え直した結果だとのこと。海洋法では「島とは自然に形成された陸地であって、水に囲まれ、高潮時においても水面上にあるものをいう」と定義されている。インドネシアは、高潮で水没する島を対象から外したが、同時に今まで無名だった島には命名した。中国の活発な海洋進出を念頭に置いたためだろう。同じ群島国家である日本も状況は同じ。半年前ほどに無人島の命名が完了したというニュースが流れていた。そこで問題になるのが沖ノ鳥島だ。沖ノ鳥島は高潮時に顔が水面から出るもののそれは僅かだ。風化してその僅かな顔が無くなってしまうと日本の国土面積を上回る排他的経済水域が失なわれてしまうことになる。このため消波堤や護岸が設置されている。中国が、あれは島ではなく岩だと言うので、灯台を設置したり港湾施設を作っている。島の北側は日本の海域と認められたが、南側は未だに結論が出ていない。小さな島だが大きな島だとも言える。