アンパンマンという名のスーパーマン

孫が遊びに来ると「アンパンマン描いて、ばいきんまんも」とせがまれる。その作者であるやなせ氏が亡くなったとのこと。やなせ氏とはどのような人物だったのだろうかと興味を持ち少し調べてみた。やなせ氏がアンパンマンを描いた動機は戦時中の飢餓体験にあるようだ。やなせ氏はよく「正義」の話をしたそうだ。アメリカにはアメリカの正義があるし、イランにもイスラエルにもお互いの正義がある。つまり正義とは立場によって変わるものだ。しかし飢えている人に食べ物を差し出す行為は、立場や国に関係なく存在する絶対的な正義なのだ、という考えを。また東日本大震災でアンパンマンのマーチが子供たちを勇気付けていることを知り、生涯現役を貫くことにしたという話は有名だ。どうやら、やなせ氏は心底子供たちに救いの手を差し伸べるアンパンマンというお面を被ったスーパーマンだったようだ。孫が今度来るまでに、ばいきんまんも描けるようになっておこうと思った。