裁判官の再教育を

裁判員裁判の死刑判決が二審で破棄され無期に減刑されたというニュースがあった。判決がひっくり返ったのはこれが2例目。自分は裁判などとは全く縁がないので背景や詳細は分からないが、いつも裁判員裁判の存在そのものの必要性を疑っている。と言うよりは、早く廃止すべき制度だと感じている。今回二審が減刑した理由は、先例の傾向を参考にして量刑を判断した、とのこと。そんな理由は一審の段階でも分かっていたはずだ。今更二審でプロの裁判官がこんな理由を持ち出すということは、裁判官として共通する判断ベースすら無いということだろう。一方被害者の遺族は極刑を望むのが人情だ。裁判員の心情は、被告よりも遺族に近くなるのは当たり前。それでも裁判員が死刑判決を決めるには、どれ程の葛藤があるのだろうか。例え極悪人でも、いざ自分が決めるとなれば軽い刑を選択しようとしたはずだ。いま苦渋の選択である死刑が破棄されたことで裁判員はホッとしているかもしれない。ましてや証拠の信憑性など分かるはずもない裁判員が、その証拠を鵜呑みにして有罪・無罪を決めるなど、あってはならないことだと思う。裁判員を育てるよりも、裁判官を再教育するほうが先決だと思う。