心の休息を楽しむということ

昨日から今日にかけて、我が家にとっては異次元の世界を体験した。自分勝手に会社を辞めて数年経ってから、我が家ではカミサンと一緒に旅行することが慣習になった。我が家は本来浮気性のせいなのか、2度と同じ宿泊先にすることは極めて稀だ。この十数年間は年に7、8回程度は旅行に行ったので、60以上にはなるが殆んど同じ所に宿泊したことはない。理由は浮気性というよりは好奇心が旺盛だからなのかもしれない。旅行はその旅先の風景が心をリセットしてくれるが、それ以上に宿泊先も新たな発見をさせてくれるのが好きだった。我が家ではいつも旅に出る時は、かなり綿密な計画を立てて、自分たちなりのイメージを膨らませることが出来るように努力している。しかし今回はテニス仲間の馴染みのリゾートホテルなので、負んぶに抱っこ状態で一切をお願いした。旅行先は那須。オーストラリアの旅行誌ベスト100にも選ばれたホテルらしい。4万坪の土地にゆったりと施設が点在していた。広い庭を散策したり、テニスをした後に露天風呂を楽しんだり、ユッタリした時を過ごした。夕食も勿論美味しかったしベッドの寝心地もグー。一番異次元と感じたのは次の日の午前だった。川のせせらぎを聞きながら、極めて品のある味付けの和食をいただいた後のコーヒーを飲みながらの会話と、庭内の散策。チェックアウトは12時とのことで、11時半にお暇をした。今まで数多くの宿を巡ったが、今回ほどゆったりした気分を味わった宿先はなかった。旅の楽しみはその土地の観光名所や郷土の味を楽しむことだと思っていたが、今回の旅行は質の良い環境で何もしないで悠久の時を過ごすという心の休息を楽しむという感覚を味わったことが、最大の成果だったのだと思う。