小粒になった世界の首脳達(3)

G20が開幕する前にスウェーデンが、シリアからの全難民を受け入れると宣言した。シリアの難民は国内400万人、国外200万人で600万人もいる。スウェーデンには既に1万人超が入国し、今年中に5万人超になると予測されているとのこと。スウェーデンは国際政治や軍事介入では解決には至らないと判断したようだ。だが現実的には多くの難民を受け入れれば国の財政が破綻してしまう恐れがあり、国民が賛否で揉めている。一方プーチン案は、案の定付帯条件が折り合わず揉めていて、すんなり進展しそうもない。更にG20ではオバマが軍事介入の各国支持の取り付けに失敗したが、G20閉幕後のEU外相会議では風向きが変わり、一転してEUは米国の軍事介入を支持することになったとのこと。第2の化学兵器使用を止めるには、厳しく罰することが最善策との結論に至ったらしい。プーチンもオバマも勢力維持拡大の政治力学で対決するよりも、少しはスウェーデンの自分の身を切る姿勢を見習うことは出来ないのかと思う。スウェーデンは、間違いなく世界の先頭を行く先進国であることを再認識した。今後スウェーデンに続く国々が出てくると良いのだが。