ウソも方便、瓢箪から駒

2020年のオリンピック開催地が東京に決定したと日本中が大騒ぎだ。最後の決め手は安倍首相の汚染水安全宣言だったとのこと。何と安倍は「汚染水の影響は福島第1原発の港湾内0.3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされており、状況はコントロールされている」と説明した。そしてロイター通信は、安倍のカリスマ的な訴えがイスタンブールを破ったと報じた。だが実態は東電のモグラ叩きが破綻し、既に高濃度汚染水の海洋流出が始まっている。今更政府が金と口を出すからといって、事態が急速に収束する方向に進む訳ではない。汚染は広がる一方だ。東京開催に決まったのは、IOC委員達が安倍の目眩しの方便に騙されたに過ぎないと見るべきだろう。これから汚染水の実態が徐々に世界に明らかになり、安倍が世界から非難の的になるのは間違いない。そうなれば安倍は否応もなく必死に汚染水対策を打つことになるはずだ。ウソも方便で、瓢箪から駒が出そうだ。