前途多難な朴大統領

韓国で朴大統領が就任したが、前途は多難のようだ。国政ビジョンは「国民の幸せ、希望の新時代」で、李明博は「経済成長」だったが、朴槿恵は「経済民主化」を旗印にした。だが、まず内閣のメンバーがまだ決まらない。朴が指名する大臣候補の、過去の賄賂や兵役逃れが発覚し組閣は二転三転している。因みに調査するほど次々と過去の不正が暴かれる人物を「たまねぎ」と言うらしい。就任前後で公約も変わった。国政ロードマップから「経済民主化」の文字が消えた。一部の大企業に富が集中し格差が激しい状況を是正するのが目玉であったはずなのだが。老人基礎年金を支払う方針も撤回した。4大重症疾患にも保険を適用するとの公約も事実上撤回。何処の国も同じようだ。まるで日本の民主の公約破りとそっくりだ。それでも民主の方がマシだったかもしれない。何故なら民主は直ぐに組閣は出来た。ただ能力が伴う人物が殆んどいなかったという欠点はあったが。選挙前にバラマキを公約すると後で痛い目を見ることになる。朴大統領には日本の民主党を他山の石として任期を全うしてほしいものだ。韓国では青瓦台から去る時に、国民から笑顔で見送られた大統領は未だにいないのが事実ではあるが。