カテゴリ:201302



28日 2月 2013
空海が開いた高野山真言宗の実務方トップの総長が、財テクに失敗して7億円近くの損失を出し不信任を突き付けられたとのこと。坊主が税金も払わず、さい銭やお布施を金融商品で運用するのは如何なものかと思う。世の中変わったものだ。空海とはあの有名な弘法大師だ。弘法大師は万能のスーパーマン。真言宗の開祖であるし、橘逸勢、嵯峨天皇と並んで書道の三筆と言われている。またダウジングも得意で全国津々浦々で多くの温泉や湧き水を掘り当てたとされている。弘法大師の教えを引き継いでいるはずの総長が財テクに失敗したということは、余程出来が悪かったか、勉強嫌いだったのだろう。「弘法も筆の誤り」では済まされない。「南無大師遍照金剛」を覚えられずに「生麦大豆二升五合」と俗っぽく呪文を唱えても坊主にはご利益は及ばない。ひょっとすると総長は弘法大師が焚いたと偽った「護摩の灰」に騙されたのかもしれない。弘法大師の逸話はどこまでも続く。
27日 2月 2013
韓国で朴大統領が就任したが、前途は多難のようだ。国政ビジョンは「国民の幸せ、希望の新時代」で、李明博は「経済成長」だったが、朴槿恵は「経済民主化」を旗印にした。だが、まず内閣のメンバーがまだ決まらない。朴が指名する大臣候補の、過去の賄賂や兵役逃れが発覚し組閣は二転三転している。因みに調査するほど次々と過去の不正が暴かれる人物を「たまねぎ」と言うらしい。就任前後で公約も変わった。国政ロードマップから「経済民主化」の文字が消えた。一部の大企業に富が集中し格差が激しい状況を是正するのが目玉であったはずなのだが。老人基礎年金を支払う方針も撤回した。4大重症疾患にも保険を適用するとの公約も事実上撤回。何処の国も同じようだ。まるで日本の民主の公約破りとそっくりだ。それでも民主の方がマシだったかもしれない。何故なら民主は直ぐに組閣は出来た。ただ能力が伴う人物が殆んどいなかったという欠点はあったが。選挙前にバラマキを公約すると後で痛い目を見ることになる。朴大統領には日本の民主党を他山の石として任期を全うしてほしいものだ。韓国では青瓦台から去る時に、国民から笑顔で見送られた大統領は未だにいないのが事実ではあるが。
26日 2月 2013
情けないというか、恥ずかしいというか、腹立たしいというか、何とも言いようのないCMを見た。NTTドコモのCMだ。いい大人がドコモ茸の帽子をかぶって、センスのない会話を交わす。恐らくソフトバンクのCMの向こうを張ったつもりなのだろう。当初はソフトバンクのCMにも辟易したが、永く続いているので幾らかは慣れてきた。やっと免疫が出来たと思ったら、ソフトバンクよりもっと酷いドコモ茸が登場した。このCMを見ていると、テレビとは節操がなく何でも有りで、最早日本も終わりだなと思う。NTTはこのCMで宣伝効果が上がるとでも思っているのだろうか。このCMを見てドコモのスマホを買いたいと感じる人がいるのだろうか。ドコモ茸もマスコット人形の範疇であれば、単なる親爺ギャグで済まされる。しかし人間キノコになってしまってはギャグを通り越し悪乗りの世界だ。このCMは減収効果しかないだろう。携帯の契約件数が激減し放映が中止されることを願いたい。過ぎたるは猶及ばざるが如し。
25日 2月 2013
日銀総裁が黒田アジア開発銀行総裁に決まりそうだ。黒田は金融緩和推進派なので「日銀が追加緩和のために購入する金融資産は、長期国債以外にも資産担保証券、インデックス債、株式もある」と言っている。猛烈に金融緩和が進むことは間違いなさそうだ。日本のデフレは15年も続いている。日銀の仕事はデフレ脱却とインフレ防止だ。日銀は15年間も仕事をサボっていたことになる。速水優、福井俊彦、白川方明らの不作為による罪は重い。黒田はインフレ目標2%に、更に期間2年を設定して取り組むことになるだろう。結果は誰も分からない。大きな副作用が生じるかもしれない。しかし黒田にとってはアジア開発銀行総裁の椅子をなげうってでも挑戦する価値のある仕事だろう。男の勝負時である。日本の運命は黒田の勇気ある決断に託すことになる。
24日 2月 2013
最近スズメが減ってきたというニュースを聞いたことがある。ところが我が家周辺にはスズメは勿論、目白や鶯や鳩やヒヨドリや尾長やムクドリや、頬の白いツバメのような鳥もよく姿を見せる。義母が自前で作ったパンのクズを庭に蒔き始めたことがきっかけになり、集まるようになったみたいだ。鳥の行動を観察していると、とても面白い。鳥は何時もペアで行動する。仲の良い典型例だろう。だが時々浮気をするらしい。それはさておき、鳥の生態の観察をしたくなって、餌置台を作ってみた。近所のホームセンターで部材を買いそろえた。元々小さい時から工作が好きだっだので工作はお手の物だ。餌置台には生米とパンを置いてみた。しかしその後数日間は鳥の来る気配はなかった。そしてその後パンが無くなっていることに気が付いた。最近の鳥は人間と同じようにパン食が好みなのかもしれない。近頃は毎日二階の窓から餌置台を見るのが日課になりつつある。早くいらっしゃい、世の中悪い人ばかりではないよ、と声をかけたいと思っている今日この頃だ。
23日 2月 2013
安倍首相とオバマ大統領の会談は、これこそ出来レースの典型と言える。「出来レース」とは「見かけ上は真剣に競い合っているものの、事前の話し合いで結果が決まっている競争や勝負」のことを言う。日本の最大関心事はTPP、米国のそれは戦力の日本肩代わり。安倍は米国に忠誠を尽くした。まず日本の防衛力を強化し米国の負担軽減に繋げますとゴロニャン。その上でTPPで関税の聖域が有り得ることの了解を引き出した。それ以外の北朝鮮の核問題とかシェールガスの輸出解除依頼は、まあ出来ればというパフォーマンスに違いない。よくよく考えると、今日の結論は安倍訪米前に決まっていたはずだ。政権交代後とはいえ、日本の首相が軍隊とかTPPとか一国の運命を左右する懸案事項について、行ってから言ってみなければ分からない、などということはありえない。日米同盟は、TPPは、北朝鮮問題は、エネルギー問題は全て訪米前に決まっていたはずだ。訪米出発直前の安倍の顔を思い出す。何時ものさえない表情に較べ自信に満ち溢れていた。この出来レースで、日本は一気に軍備増強とTPP推進に走り始めることになる。他人に頼らず自分達を守る体制を作ること、経済だけではなく政治的にも対中国を意識したTPP体制を作ること、は日本の国益に合致している。もう進むしかない。GO!
22日 2月 2013
北方領土問題が動きそうだ。森元首相がロシアに行きプーチン大統領と会談した。2001年のイルクーツク声明を再確認し、平和条約締結と領土問題解決についてロシアが前向きであることが分かった。ロシアと日本との間では、まだ戦争が終結していない。平和条約を締結することにより戦勝国/戦敗国関係が終わり、友好国としての付き合いが始まることになる。領土問題はそれからだ。プーチンは平和条約締結と経済協力の必要性をコメントした。プーチンは強かだ。友好国になったら領土を返しましょう、なんて能天気な人物ではない。プーチンには北方領土以上に大事なものがあるはずだ。その大事なものを得るために、まずは平和条約を締結しようと言っているに違いない。いまロシアは天然ガスで食っている。だが米国のシェールガス革命により天然ガスの価格が大幅に下がることは確実だ。それはロシア経済を直撃する。経済がへたればプーチンも失速する。恐らくプーチンはロシアの天然ガスのコスト競争力確保に思いを巡らしているのだろう。領土返還プレミア付き高価格天然ガスの長期供給契約とか、日本の優秀な掘削技術協力によるコストダウン化などかもしれない。いま安倍首相はオバマ詣でに行っている。目的は日米同盟強化とTPPということになっているが、極秘にロシアとの平和条約締結の許可を求めていることも十分考えられる。何れ答えはそのうち分かる。
21日 2月 2013
京都大学の山中教授が第1回目の「ブレークスルー賞」を受賞した。「ブレークスルー賞」とは、難病の治療につながる生命科学の分野で優れた研究をしている科学者を表彰する賞で、アップルやグーグルやフェイスブック等の米国の大手IT企業の代表らが個人的に出資して新たに創設したものとのこと。この賞の価値は高いが賞金も2億8千万円と大きいのが特徴。山中教授のiPS細胞は、まさに生命科学界でピカ一のブレークスルー技術なので、当然の受賞と言えるし喜ばしいことと思う。そして受賞以上に喜ばしく思うのは、民間人が出資してこの賞を創設したことだ。その上IT企業がIT技術を対象に表彰するのではなく、生命科学を対象にしている。大金持ちがお金を貯め込むだけではなく、人類を幸福にするために私財を使う。宗教観に基づくものもあるかもしれないが、やはり欧米の文化程度は高いと思う。一方日本では金持ちほどケチに思えてならない。果たして日本は精神文化の面で、欧米に追い付き追い越すことが出来るのだろうか。
20日 2月 2013
何年かぶりに日経夕刊1面に明るいと思われる小さなニュースが載っていた。「参院選前に結論」という見出し。参院予算委員会で安倍首相が、年金制度などの社会保障改革について先送りはしないと述べたことに対する見出しだ。安倍が改めて昨年の3党合意の精神を踏襲することを宣言したものだ。国民が身を切る社会保障改革になろうとも、主流3党の合意はものを言う。もしも3党合意がなかったならば、安倍は抵抗の多い社会保障改革には切り込めなかったはずだ。消費増税といい社会保障改革といい、安倍は露払いの野田に幾ら感謝をしてもし尽すことはないだろう。そして政権交代が決まり、驚異的に円安と株高が進行している。アベノミクス効果であることは間違いないが、アベノミクスは未だに言葉だけが先行し実行はされてはいない。これを評して経済評論家の山崎氏はプラシーボ効果だと言う。プラシーボ効果とは、医者が患者に小麦粉を与えこれは効きますよと言えば症状が良くなる、というやつだ。まさに今はプラシーボ効果に違いない。古来それなりの政治家は問題点を的確に判断している。問題を問題だと言えるのが政治家だ。しかしその先で問題を解決するために挑むのか、お茶を濁すのかで政治家の大きさは決まることになる。安倍は問題を問題と言えた。今はそこにいる。さあその次はどうするのか。日本の正念場でもある。
19日 2月 2013
世界ランク19位に低迷しているバレーボール全日本男子の監督に、初めて外国人が採用された。日系4世米国人のゲーリー・サトウ氏だ。サトウ氏の指導実績と、代表の弱点や強化法をデータで示して論理的に説明出来る点と、選手の自主性を伸ばす指導姿勢が評価されたとのこと。バレー男子は40年前の松平監督時代が全盛期だったが、その後は落ち込む一方。監督は日本人ということに拘ったことが響いたのは間違いない。サッカーを見るがいい。Jリーグが始まった20年前は下手くそだった。だが多くの外国の監督や選手を招き実力を付けてきた。今やサッカー選手はグローバルに活躍している。バレーは遅きに失した感はあるが2016年リオデジャネイロ五輪に間に合わない訳ではない。心機一転頑張ってほしいと思う。一方後れを取ったバレーよりも圧倒的に後れているのが柔道だ。メダルが激減している。勿論外国人監督やコーチもいない。未だに昔ながらの罵声と拳骨指導という有り様だ。根性と叫んでも柔道は強くはならない。柔道は既に世界のスポーツになっている。日本の柔道は世界の柔道に較べ後れているのが現状だ。柔道を再生するには、柔道発祥の地の呪縛に縛られている全日本柔道連盟を頭から尻尾までひっくり返す必要がある。前途遼遠。

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