贅沢とは、牛豚鶏馬鯨・何

EUでは牛肉が馬肉にすり替わり騒いでいる。狂牛病の時は馬肉にかなりシフトしたらしい。馬肉は牛肉より若干安く、牛豚鶏よりも低カロリー、高たんぱく質でミネラルも多く食肉のチャンピオンとも言われている。だから馬が悪い訳ではない。偽ったことが悪いのだ。それなりに罰せられてもいたしかたないだろう。ただ、食用の馬肉であれば問題はないが、競馬の馬であると若干薬剤の心配はある。いずれにしても大騒ぎをするような問題ではないとは思う。話は変わるが自分が子供の頃は、肉と言えば鯨だった。給食では鯨の竜田揚げとかフライとか大嫌いなベーコンまでが出た。反面牛肉を食べるのは年に1度か2度だった。普段は一切家事などしない父がすき焼きの時だけは鍋を取り仕切るのが常だった。子供心に何ですき焼きの時だけなのと不思議に思っていた。今から思えば、当時の牛肉は高級品だ。父にとっては一世一代の出番だったのかもしれない。だが、自分は未だにすき焼き奉行になったことはない。牛肉がさほど高いものではなくなったこともあるが、さあー食えと言うような気構えが嫌だったからだ。時代は移り変わっていく。今貴重なものは何だろうか。さほどない。貴重なものが過ぎさった時代に、粗食に返ることこそ最高の贅沢かもしれないと思う。