「現状打破TV」の衝撃

テレビ本来の役割は何だろうかと思わせる出来事がある。報道精神を生かし真実を伝えることか、はたまた面白おかしく世相を煽る事か。どうやら日本経済新聞系のテレビ東京も、後者に重きを置いているように見える。昨日土曜日の昼のバラエティー番組は「現状打破TV」が予定されていたらしい。事前に漏れた内容では、何とあのiPS細胞による治療の大半をウソで固めた森口尚史が出演する予定だったらしい。森口はウソがバレテしまい研究では生きていけず訳の解らないタレントに転向している。何とそのタレント森口にスポットを当てようとしていたのだ。この番組はテリー伊藤と爆笑が司会し、他には紅白に漏れた小林幸子や美川憲一らが出演予定だったとのこと。趣味の悪い訳あり人間のオンパレードだ。もしこの番組が放送されていたらテレビ東京の明日はなくなっていたのではないかと思う。幸か不幸か番組は「編成上の都合」という理由でボツになり、急遽別番組に差し替えられた。テレビ東京と言えば、WBSやカンブリヤ宮殿など所謂知的な番組が多い。しかしこの一件で見方が変わった。テレビとは基本的に低俗なものだ。WBSにしてもカンブリヤにしても、きっと汚い裏があるに違いない。テレビの根幹を揺るがせる出来事であったと思う。