アルジャジーラの存在価値

カタール衛星テレビのアルジャジーラが米国に進出することになったらしい。画期的な出来事だ。中東は近くて遠く、遠くて近い。昔から日本はイラクやイランとは仲が良く親交が深かった。日本人に親しみを持っていたイラク人やイラン人も残念ながら今では疎遠の関係にあるようだ。疎遠となった要因は米国の中東政策にある。石油の決裁権をユーロからドルに無理やり変えるため米国はイラクを攻撃し、それに日本は加担した。疎遠になるはずだ。中東はかつてペルシアが栄えていた。昔のペルシアとは今のイラン。日本はペルシアともイランとも仲が良かったが米国の戦略変更で一見敵対するようになっってしまった。そんな状況を日本に伝えたのもアルジャジーラだ。当時中東を知る日本人は殆んどなく、アルジャジーラのニュースは珠玉の如く新鮮で光り輝いていた記憶がある。宗教対立が更に激しくなる今この時に、アルジャジーラが米国に進出するということは、歴史的にも価値があると思う。考えてみれば、キリスト教もイスラム教もそしてユダヤ教も同じ神を祀っている。信じるものは同じで、信じ方が少し違うだけ。骨肉の争いは必然なのだろうか。数歩下がって見渡すと、心の広い仏教の教えが世界を救うように思えるのだが。