外務省の怠慢

岡田幹事長が外相のとき概算要求したODAに対し、岡田自身が震災復旧財源に充てるため2割削減を主張している。これに反対している松本外相は、首相と同様に適切な判断が出来ない能天気の阿呆垂れだ。今までのODAの具体的内容を知る者は極めて少ない。前事務次官藪中三十二著「国家の命運:新潮新書」を読んでそう思った。ODAというと、ひも付きの土木建設援助程度しか思い浮かばないが実際の民生部門の支援活動は相当なものだ。この本に書かれているアフガニスタンへのODAは「学校建設500校、教師養成1万人、生徒教育30万人、病院建設50箇所、ワクチン供与4千万人分、道路建設650km、空港ターミナル建設、JICA派遣60人、警察官給与8万人分」。アフガンの大統領から住民まで幅広い人たちから感謝されているとのこと。マスコミもアフガンといえば自衛隊の海上補給しか報道しなかった。外務省は日本の世界貢献を国民にもっとアピールすべきだ。日本のODAは147ヶ国にも及んでいる。いつまでも全世界にばら撒く必要はない。中国のようなGDPの大きな国から大幅に縮小するよう見直すべきだ。松本外相は、まず支援対象国を見直し2割削減を実現し、また日本のODAの実態を国民と全世界へ発信し、日本のステータスが上がるよう努力すべきだ。