高校で哲学を学ぶ意義

フランスでは、哲学がバカロレアの必須科目になっている。バカロレアとは、高校の最終学年末に全国で一斉に実施される大学入学資格試験のこと。試験当日は、生徒だけでなく国民の多くも、出題された問いと格闘するという。2026年の問題は「他者が不幸であるとき自分は幸福になれるのか」と「私たちは自分の言葉を制御できているのか」の二択選択。今年の論考は、フリードリヒ・ニーチェが1878年に著した「人間的な、あまりに人間的な」から選ばれた。教育相によると、この試験は「相反する視点の吟味や議論を教育の核に据えるという、この国の選択を物語っている」と言う。高校に哲学を導入したのはナポレオン。哲学を導入した発想は「正義や自由、国家のあり方、民主主義といった価値観を、全員で深く考え抜くプロセスを経てこそ、良き市民になれる」だという。国家試験で「哲学の問題」を解かねばならない。点数次第で将来の仕事を選択する幅が、広がったり狭まったりするのだ。日本も高校に哲学を導入すれば、やがて日本は見違えるほど良くなるはずだ。