同期会のイワシと明治生命本館

東京の研究所に初任配属された仲間の同期会があった。神田のイワシ料理専門店だ。開始の夕刻には時間があるため、丸の内の明治生命本館を訪ねてみた。世田谷から移転した静嘉堂で「重文・国宝・未来の国宝展」が開催されている。60以上の掛け軸は圧巻だった。最後の部屋の真ん中に曜変天目が鎮座している。世界に3つしか無いうちの1つだという。その限りなく深い青色には、自分を永遠の宇宙へと引き込むような魔法の力を感じた。一方で、クレーターだらけなので、茶を嗜んだあとでの洗いが大変だろうとも思った。でも、国宝の茶碗で茶を嗜む人などいない。それが国宝たる由縁なのだろう。明治生命本館は戦後GHQ米空軍の指令部が置かれていた。今も当時のまま保存されている。会議室に入ると、米空軍の将校たちの中にマッカーサーがいるかのような幻想に見舞われた。造りが立派な建築物が保存されていて、日本も文化を大切にする国だと嬉しくなった。肝心の同期会は、イワシも極上で、会話も弾み、極めて楽しい一時であった。