いま甲子園野球の存在そのものが問われている

30年ほど前に、高校生の野球留学は1校に1~2名に制限されたはずと思っていた。ところが、現在の甲子園出場校の選手構成を見ると、県外出身者が大勢を占めているのには驚かされた。今年の夏の甲子園出場校のうち、県民が3人以上ベンチ入りしていない高校が11校もあった。健大高崎と高知中央は0人で、未来富山、山梨学院、尽誠学園は1人という状況だ。なかでも富山県代表の未来富山に至っては、全校生徒はわずか25人。そのうち23人が野球部に在籍し、残りの2人も卒業のために必要な単位を取るために残っている野球部OBという構成なのだ。しかも、未来富山の本校は、富山から遠く離れた愛媛・松山にある広域通信制普通科未来高校松山本校とのこと。30年ほど前に、高野連は「健全な高校野球を育てるために」として、各都道府県に「中学生のスカウティング禁止」の通達を出した。しかしこの通達は、法的拘束力がなく、実効性に乏しかったため、野球留学の流れは止まらなかったようだ。と言うよりは、な~んちゃってスカウティング禁止だったのだ。現在、高野連は「健全な高校野球が育っている」とでも思っているのだろうか?いま甲子園野球の存在そのものが問われている。