弘法筆の誤り

日経新聞朝刊のコラム春秋は、大島三緒論説委員が19年間一人で書き続けている。時代や社会、人間の哀歓を見つめ、辛辣な切り口や情感豊かな表現を使い分け、独自の視点で世相を論じているのはピカイチだ。その功績で、この度日本記者クラブ賞が贈られた。目出度いことだと思う。でも、昨日21日の春秋には納得がいかない。「判官びいき」がテーマになっていた。ハンデキャップのある選手が活躍した県岐阜商の人気について、甲子園に住む魔物は判官びいきだと説く。そこまでは納得した。だが、後半で「石破辞めるな」も判官びいきだという。それは違うと思う。石破降ろしが下火になりつつあるのは、決して判官びいきではない。石破が退けば、以前の自民体質に戻ってしまうと思われているからだ。大島三緒は見誤っていると思う。猿も木から落ちることもある。いや猿では失礼だ。弘法筆の誤りと言うべきだろう。