原発事故を起した福島第1原発の廃炉完了は2051年とされている。しかし、専門家は2051年までの廃炉完了は困難と見ているが、東電も国も計画は変更しないという。何故なのだろう?そもそも2051年完了の根拠は極めて曖昧だ。米国スリーマイル島原発のデブリの取り出に11年かかったことと、更に原子炉解体に15年かかるとしたことから算出している。約880トンにも上る燃料デブリを、これまでに取り出せた量はわずか0.9グラムに過ぎない。どれくらい遅れるのか技術的な見通しが立たないため、目標を見直す必要があるかも分からないから見直さないという屁理屈だ。でも、専門家は100~300年はかかると指摘している。廃炉費用も当初2兆円とされていたが、現在は8兆円と見積もられている。更に、2051年完了としたのは、福島住民に対し国が「事故から40年たったら帰還できる」と言いたいがために掲げられたのだ。もうそろそろ現実的な道筋を示す必要がある。当時原子力委員会の委員長代理を務めていた長崎大の鈴木達治郎客員教授は「復興を優先するならば原発を100年以上石棺で覆ってしまい、その間に復興を進めるべきだ。放射線量が低減すれば廃炉作業の安全性も増す」と提言している。東電も国も、この指摘に耳を傾けるべきだと思う。
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