コンゴのサル痘、エボラ出血熱、そして疾病Xのために

アフリカのコンゴで、謎の感染症が発生し、多くの死者が出ているとのニュース。まだ名前もつけられておらず、暫定的にDisease X(疾病X)と呼ばれている。激しい頭痛や高熱、下痢や嘔吐、呼吸困難や貧血など、インフルエンザや新型コロナに似たような症状だが、恐ろしいのはその死亡率だ。感染者の半数以上が5歳未満の幼児を中心とした子どもで、死亡率は何と50%。しかも、発生が確認されてから1カ月が過ぎたが、未だに感染が細菌かウイルスかも分かっていない。コンゴの首都キンシャサの人口は、東京を遥かにしのぐ約1,700万人。感染が広がれば、世界的なパンデミックになる恐れがある。コンゴでは半世紀前に人に感染するサル痘が初めて報告された。それが現在でも感染が拡大している。致死率の高さと言えば、感染の発見が遅れると90%が死亡する「エボラ出血熱」が有名だ。この名前は、1976年にコンゴのエボラ川の沿岸の村や町で初めて感染爆発したことに由来している。今こそ、アフリカへ世界的な権威の医学者を投入し、奇病を元から絶つ必要があると思う。