大阪府民の間では、能登復興の妨げになる万博は即刻中止すべきとの声が挙っている。それに対し吉村府知事は「万博と復興支援は二者択一の関係ではない。なんで万博と復興支援が二者択一なのか、よくわからない」と語気を強めた発言をした。大阪新年互礼会では、今年の抱負を「安」の漢字で表現した。でも、この「安」は、安心・安全の「安」ではない。万博のコストが今以上上がらないことを願っての、安いの「安」なのだ。吉村の頭の中は、万博のことしか無いようだ。一方で、新浪経済同友会代表幹事は記者会見で「いまは万博の会場建設より、能登半島地震の被災者への対応を優先すべき」との認識を示した。これまで経団連、経済同友会、日本商工会議所の経済3団体は、万博を推進してきた。十倉経団連会長も小林日本商工会議所会頭も相変らず「二者択一ではなく、両方やるべきだ」と主張している。吉村も十倉も小林も、新浪が建築資材や人材不足が震災復興の妨げとなってはならないと考えていることを理解出来ないようだ。万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」だ。能登復興の邪魔をしながら、如何にしていのち輝く未来社会を描こうとしているのだろうか。
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