ひとり良識派の口封じ

村上誠一郎元行政改革担当相が自民党党紀委員会から1年間の党の役職停止処分を受けた。安倍元総裁を国賊と発言したことが党の品位を汚す行為に当たるとしたが、村上本人は自身の発言について「言った覚えはないが、そう言ったのであればお詫びして撤回したい」と言っている。村上は当選12回の強者で、派閥に属さず「ひとり良識派」を自任し、これまでも数々の歯に衣着せぬ直言で注目を集めてきたとのこと。偶々毎日新聞のインタビュー記事「旧統一教会、日本の政治に影響を及ぼしていたのか」が目に留まった。村上曰く「岸田首相は旧統一教会と関係を絶つと言っているが、肝心なことはまだ何も解明されていない。解明されない限り旧統一教会との関係を絶つことは難しい。今回、徹底的に解明しないと同じ事の繰り返しになる。実態を明らかにし、けじめをつけるためには、この問題について調査する第三者委員会を設置すべきだ。自民党の自己申告ベースの調査では納得は得られない。いかに多くの政治家が関わっているとしても、中途半端な対応ではますます闇が深くなる。一国の首相としての決断と信念が問われている。旧統一教会問題が解決できなければ国民は失望する。ここでしっかり解決しなければ、日本は本当に終わってしまう。自分は正論を言ってきたつもりだ。昔のような自由闊達な議論が自民党には少なくなってきている。以前の自由闊達な議論ができる自民党を取り戻したいと思っている」と。まさに自民党の中の数少ない良識派だと思う。煙たがられ1年間干された理由が良く分かる。