日本のDX化が進まない要因

マイナンバーカードの普及率が現時点で50.1%となり、国民の過半数を突破した。現行の健康保険証を24年度中をめどに原則廃止しマイナ保険証に移行する方針は今年6月に閣議決定されていた。河野はその方針に従い粛々と普及率アップを進めてきた。ところが、岸田が国会で唐突に「カードを持たない人には新しい制度を用意する」との考えを示した。紙の保険証でもなく、マイナ保険証でもなく、資格証明書でもない第4の方法をつくると明言したのだ。言い換えると、マイナ保険証は不要と言うことと等しい。更に言い方を変えれば、マイナンバーカードなどの普及は必要無いということだ。蛸はひもじくなると自分の足を食べるというが、岸田は自ら決めた閣議決定のハシゴを外したのだ。猿でも出来ると言うが、岸田は蛸よりも劣る。一方で、野党の枝野前立憲代表は講演でマイナ保険証について「大停電になったら使えないマイナ保険証は、天下の愚策だ。これを止めさせるため頑張りたい」と言及したとのこと。だが聴衆からは「大停電になったら、病院も乗り物も機能停止する。今どき紙カルテを使っている病院など無い。論点はそこではなく、セキュリティの問題だ」と諭されたという。要するに、枝野は時代についていけない古色蒼然としたアナログ親父なのだ。岸田も枝野もDX化の足を引っ張っている。日本のDX化が進まないのも無理は無い。