虚しく聞こえる世耕発言

最近世耕自民参院幹事長の言動が目立つ。衆院に鞍替えして、首相を目指す布石なのだろう。参院本会議で「日本人は贖罪を続けよ、として多額の献金を強いてきたこの団体の教義に賛同するわが党議員は一人もいない」と述べた。当たり前だ。続けて「教団などが主張する一部の政策がたまたまわが党の政策と同一だったことはあるかもしれないが、信者数万人と言われる一宗教団体が政策決定に影響を与えることはありえない」と指摘した。これは間違っている。自民の主な領袖たちは、旧統一教会の選挙応援を利用して当選者数を増やし派閥を広げてきた。だから、選挙応援そのものが政策決定に影響を与えていると言えるのだ。更に「岸田首相の指示のもと、金輪際、われわれは旧統一教会との関係は一切持つことはない」などと訴えた。この世耕の言葉は誰も信じない。岸田が今後一切の関係を断つと言っているだけで、実効性は無いと国民は半ば諦めているのが実情だ。参院本会議で発言するのならば、旧統一教会との関係を断つ具体策を述べるべきだ。世耕の言葉は、唯々虚しく聞こえる。