断行か断交か

第2次岸田内閣の顔ぶれが発表された。19閣僚のうち14人が交代。入れ替えの目的は、脱旧統一教会色と入閣待機組登用だ。統一教会と関係があると言明した7人を外した。入閣待機組8人を入閣させた。岸田は「数十年に1度とも言われる難局を突破するため、経験と実力に富んだ新たな政権を発足させた」と述べ、新内閣は「政策断行内閣」だと強調した。果たして、そうだろうか。統一教会と関係があると言明した7人を外したものの、入閣者の7人(加藤厚労相、高市経済安保相、林外相、山際済再生相、寺田総務相、西村環境相、岡田地方創生相)が、入閣後関係を認めた。もし、岸田が真剣に脱旧統一教会色を目指すのであれば、明日にでもこの7人を更迭すべきだと思う。加えて入閣待機組が有効に働くことは期待出来ない。岸田は何を持って「政策断行内閣」だと言えるのだろう。奇しくも、ワイドショーの新内閣の説明フリップに政策「断交」内閣の文字。テレビ局が「断行」を「断交」と表示したのは恣意的なのだろうか、単なる誤字なのだろうか。言い得て妙だ。自民党は参院選で「決断と実行」をキャッチフレーズとした。決断と実行を最も苦手とする岸田だから、本人は最もアピールすると考えたに違いない。ひょっとすると、岸田は当初「政策断交内閣」を思いついたのかもしれない。