まるで、不正の総合商社や

日野自動車のエンジン性能試験データ改ざんをめぐる外部の調査報告書が公開された。3月に公表された中・大型エンジンの不正だけでなく、同様の不正が多数発覚。不正開始の時期も、2016年からではなく2003年から始まっていた。調査報告書は不正の実態を赤裸々に記している。企業風土は「出来ませんとは言えず、やるのが当たり前」の文化。非現実的な開発スケジュールでも遅延は許されない。ミスや過ちを認めない風土。上意下達で部下の意見は認めないため、部下は意志を持たない、考えない、言わないに徹している。組織が縦割りで風通しが悪く、ヒエラルキーが強い。改善提案に対し、デメリットを重視しメリットを軽視する。権限移譲が進んでおらず、なんでも上の方まで持っていく。日野自動車の社風として、1 番を取れ、いすゞに負けるな、なぜできないんだ?、土日何やっていたんだ?等の精神論や正論での議論や指示が多い。彦摩呂なら「まるで、不正の総合商社や」と言うに違いない。調査委は「耳触りや威勢の良い言葉やスローガンではなく、経営陣の覚悟と本気度を行動と実践で示すことである」と提言している。でも、恐らく日野の社風は日野が続く限り永遠に治らないと思う。