宝の持ち腐れ

知床の観光船事故で国後島とサハリン島で発見された3人の遺体が未だに日本に引き渡されない。事故から3ヶ月も経過しDNA解析で本人と確認されているというのに。身元確認後、速やかに母国への帰還手続きが取られるのが通常だ。当初ロシアは空路での搬送に難色を示したので、洋上での遺体引き取り案を示したが、これにも難色を示しているという。恐らく、ロシアの極東責任者がプーチンに気遣って身動きが出来ないのだろうと推測される。こんな時こそ安倍元首相の出番だったのにと悔やんでならない。安倍元首相が亡くなったのは2週間前だ。安倍はプーチンと27回も会談を重ねてきた。言わばツーカーの仲だ。それを生かし、亡くなる前にプーチンに一言入れておけば、遺体の引き取りは実現していたはずだ。安倍はウクライナ侵攻が始まった時も、プーチンの説得を拒んだ。観光船事故の遺体引き取り交渉にもノータッチだった。宝の持ち腐れだ。いざという時に役に立たない政治家は無能と言える。一方で、安倍の拙速な国葬は現実化している。国葬は安倍の歴史的評価が確定してからの方が好ましいと思う。