火消しあれこれ(3)

東レとDIAMONDonlineのバトルが続いている。DIAMONDonlineがスクープした、東レがUL規格を不正取得しその事実を隠蔽し続けたことは「火消しあれこれ」に書いた。その火消しを図っていた日覚社長が株主総会を賛成比率64%でギリギリ切り抜けたことも「火消しあれこれ2」に書いた通りだ。社風というものは一朝一夕には変わらないと書いたが、東レは再度DIAMONDonlineからスクープされた。1つは、株主総会で品質不正を陳謝しながら、新たな建築材料の品質不正を隠蔽していたこと。もう1つは、取締役の3分の1以上を独立役員とすることが要件である東証プライム基準を満たしていないこと。1人の独立役員は利益相反の立場にあり、独立役員とは見做されない恐れがあるのだ。日覺社長は公益資本主義に心酔している。その独立役員とは公益資本主義の提唱者のファンドのNO2であり、そのファンドに対し東レは出資しているのだ。明らかに独立役員とは言えない。東レは東証プライム基準を満たさず、東証プライムから排除される可能性がある。因みに、公益資本主義は、岸田首相の掲げる「新しい資本主義」の理論的な骨格となっている。日覺社長は最後には岸田首相に泣きつくのかもしれない。