杜撰なコメ減収補填予算

日経新聞の記事「コメ減収補填に必要ない予算」が目に留まった。2008~2020年度に計9533億円の予算を組んだが、支出の累計は1408億円に留まったとのこと。何と予算執行率は15%だ。こんな予算の組み方があるのだろうか。予算が余ると、一般会計は国庫に戻すが、この交付金は特別会計で翌年度に繰り越すことになっている。一般会計で予算が余ることは極めて稀だ。役所は絶対予算を余らせない。余った実績を残すと、来年度は削られるからだ。この体質は、これはこれで問題だ。でも、コメ予算はもっと問題がある。特別会計で農水省の管理下にある。しかも、余っても繰り越すことが出来る。この問題の深刻さは、農水省は余っているのに、次年度も同様な予算を要求する。しかも、それが通るのだ。農水省経営安定対策室は「今後価格が急落する可能性はある」と予算維持の必要性を強調しているというのだから、開いた口が塞がらない。一般会計と特別会計を統合し、国会で予算を見える化させる必要があると思うのだが。