分からない事だらけ

自然科学とは未だに未熟な学問だと熟々思う。1月15日に約8000キロ離れた南太平洋・トンガ沖の海底火山が噴火した。気象庁は当初「津波の被害は心配ない」と発表した。発表と同時に、遠い国の地震で大被害を受けたチリ津波を思い出した。でも経験を積んだ気象庁が津波の恐れは無いと断言したのだから安心して就寝した。ところが、翌朝起きると消したはずのテレビが点いている。津波緊急警報が発令されたためにテレビが起動したようだ。テレビが勝手に点いたことにも、起きないとした津波が迫っていることにもビックリした。岩手県久慈市で1.2mの津波が観測され気象庁も焦ったようだ。漁船が十何隻か転覆したとのこと。テレビでは地震情報企画官が「メカニズムについては分からない」と繰り返し強調していた。結局、専門家は噴火による衝撃波が大気を伝わり、海の波の伝わる速さと一致して共鳴を起こし、波が増幅されたと説明している。でも、これは後付けの理屈だ。現代の自然科学では必要十分な証明はなされていない。自然科学は面白い。確立された理論を信じてはいけない。何故なら、分からない事だらけなのだから。