底の浅いEUグリーン政策

電力不足がEUのグリーンエネルギー政策の化けの皮を剥がしている。EU欧州委員会が唐突に原子力と天然ガスもグリーンエネルギーとして認定すると言い出した。ドイツ、スペイン、オーストリアは、原発は環境に有害だと反発している。昨日まで脱炭素化の仇だった天然ガスをもグリーンと言い出したのだから、日本にいる自分から見ても、開いた口が塞がらない。ウクライナ問題でロシアがEUへの天然ガス供給を止めたので、EUの電気代は倍に跳ね上がった。ロシアは「EUはグリーンエネルギーと騒いでいるが、我が国の天然ガス無しでは生きられないだろうが」と言って止めてしまった。まさにロシアによるEUへの圧力だ。その反動が、原子力と天然ガスのグリーン認定となった。何とも底が浅いグリーン政策だと思う。そもそもエンルギー源転換は一朝一夕に出来るものではない。あまりにも性急過ぎた。脱炭素原理主義に翻弄された結果だと思う。EUは早く目を覚ました方が良い。真冬だけに実にお寒いEUのエネルギー政策だと思う。