内燃機関に拘る是非

トヨタ、マツダ、SUBARU、ヤマハ、川崎重工の5社が、内燃機関を活用した燃料の選択肢を広げる取り組みを進めると発表した。世界では電気モーター駆動によるEVが主流になりつつある。EV化に後れを取った国内各社が、脱炭素化に向けて巻き返しを図ろうとしている構図だ。アピールしているのは、水素エンジンとバイオ燃料。水素エンジンはある程度理解出来る。火力発電ではなくを再生エネルギーを使って水素を製造すれば、脱炭素化に一役買うことは間違いない。でも、バイオ燃料はいただけない。バイオ燃料はカーボンニュートラルを実現できる燃料とは言われているが、所詮燃えれば二酸化炭素を発生させる。脱炭素化を狙うには一時凌ぎでしかない。5社がバイオ燃料に拘るのは、今まで培ってきた内燃機関の技術とエンジン関連産業を守るためだ。しかし、モーターと内燃機関とのコストパフォーマンスの差は明らかだ。内燃機関が衰退するのは目に見えている。賢い経営者であれば、内燃機関を見切り、モーター及びその先に経営資源を集中すると思うのだが。藻掻けば藻掻くほど遅れていくに違いない。