軽石にも僅かなメリットも

福徳岡ノ場から噴出した軽石が日本沿岸を漂い、漁業や観光に被害を及ぼし始めた。魚は餌と間違えて食べて死んでしまうし、漁船は冷却水取り入れ口に軽石が詰まりエンジンが故障してしまう。オイルフェンスを張っても、部分的な効果しか無く軽石は厄介な代物だ。恐らく、波のまにまに漂いながら、砕かれ微粉化して無くなるのを待つしかないのだろう。でも、こんな軽石でもメリットはありそうだ。沖縄県環境部の発表によると、通常軽石にはヒ素やカドミウムなど火山性の有毒物質が含まれているが、この軽石は土壌環境基準以下だったとのこと。沖縄の土壌は粘度が高く水はけが悪い。そこで、この軽石で土壌を改良すれば水はけが良くなる。毒性が低いから、今回の軽石は土木建築資材や農業用資材等としての活用が見込まれるという。全てが悪という訳でもない。世の中はそういう関係から成り立っている。でも、波間に漂う軽石は厄介だ。