鯨を増やして温暖化を防止

地球温暖化の元凶と言われる二酸化炭素を削減するには「鯨を増やせ」という話。米スタンフォード大学の研究によると、クジラの生息数を商業捕鯨が始まる以前の水準に回復させれば、地球全体の環境を改善出来るという。米スタンフォード大学の海洋生態学者が、これまで推定の域を出ない鯨の摂食量を実際に調べた。その結果、これまでの推定値よりも数倍のオキアミや動物プランクトンを食べていたことが判明した。その量は、世界の年間漁獲量の約2倍、南極海に現存するオキアミの2倍。20世紀の商業捕鯨では、最大300万頭のクジラが命を奪われた。二酸化炭素吸収のメカニズムはこうだ。鯨の排泄物はオキアミに由来する鉄などの重要な栄養素を海中に供給する。すると植物プランクトンのブルームが発生し、これがスポンジのように炭素を吸収する。クジラの個体数が回復し、それに伴って植物プランクトンの量が増えれば、2億トン以上の炭素が吸収され、海洋システムに蓄えられると研究結果は示唆している。まさにその規模は南米のアマゾンに匹敵するという。鯨を増やして温暖化を防止する。まさに、地球に優しい真の温暖化対策だと思う。