毒には毒をもって毒を制すれば

日大がきな臭い。日本最大7万人の学生数を誇る日大の中枢に特捜の手が入った。疑惑の舞台は日大医学部附属板橋病院。老朽化による建て替え計画で1000億円の大プロジェクト。日大は設計会社に24億円で基本設計を発注したが、2億円が不正に医療法人錦秀会へ流出し大学に損害を与えたという事件だ。役者は揃っている。日大のドンである田中理事長、ちゃんこ料理店経営者で元演歌歌手の田中の妻、安倍元首相とゴルフ仲間で大富豪のアベ友で医療法人錦秀会の理事長、アメフト悪質タックルの黒幕といわれている日大事業部の取締役、日大に設計会社を紹介した故野中広務元官房長官の元秘書。被害を受けたのは日大だが、加害者は理事長、その妻、理事長の右腕、政治家がらみの構図。いわば、蛸が自分の足を食う類いの犯罪だ。田中理事長は「俺が逮捕されれば裏金のことも全部ふちまける」とほざいているという。今頃安倍は青い顔をしているかもしれない。特捜が動いた裏には菅前首相の影があるかもと言われている。菅は長年安倍の裏方をやってきた。今こそ逆襲のチャンスとばかり、動き出したとも憶測されている。ドロドロしているが、毒には毒をもって毒を制すれば、ひょっとして世の中が浄化されるかもしれない。ラッキー。