奇跡のコロナ治療薬

コロナ専用治療薬として抗体カクテル療法が注目されている。中外製薬のロナプリーブの製造販売が特例承認された。ロナプリーブは新型コロナから回復した人の2種類の中和抗体「カシリビマブ」と「イムデビマブ」を組み合わせて点滴投与する初のコロナ専用治療薬だ。治験では入院や死亡などのリスクが約7割減ったとされている。だが、抗体を使った医薬品は製造が難しく、供給量が限られるため高額になりやすい欠点がある。従って、即戦力にはなりにくい。一方、既存薬からの転用は色々ある。抗ウイルス薬であるレムデシビル、抗炎症薬であるデキサメタゾン、リウマチ薬であるバリシチニブがコロナ治療薬として承認されてきた。でも、適用対象は重症患者に限られていた。ところが、日本では承認されていないが、アフリカや東南アジアで「新型コロナの奇跡の治療薬」として評価されているのが、大村博士が発見したイベルメクチンだ。イベルメクチンは世界中で容易に安価に入手出来、原則として人体に対してほぼ無害であるという特性もある。自宅療養に使用出来るので米英が期待を寄せている。問題は厚労省の意向だ。イベルメクチンは安価なので製薬会社も厚労省も乗り気ではないようだ。その中で興和が治験を開始したという。菅は抗体カクテル療法を持ち上げているが、即戦力を目指すならばイベルメクチンを優先すべきだと思うのだが。