テドロスとバッハの掛け合いスピーチ

テドロスWHO事務局長がIOC総会で「日本のコロナ対策は素晴らしい」と持ち上げた。更に日本語で「東京五輪は世界に希望を与えるイベントで、世界を一つにする力がある」と言ったとか。テドロスは一体何処を見て言っているのだろう。日本の感染者数が欧米より少ないのは、政府のコロナ対策によるものではない。手洗い・うがいを励行し、他人との接触を避ける日本人の気質によるところが大きい。政府のコロナ対策で顕著だったのは、飲食店いじめをして経済を疲弊させたことくらいだ。テドロスは一方で「パンデミックに歯止めをかけることに世界は失敗している」と語っている。元々WHOのパンデミック宣言が遅れたために世界中に広がってしまったのだから、テドロスは「自分が失敗した」と言うべきだった。一方バッハIOC会長はテドロスのスピーチを絶賛した。コロナ対策に責任を持つ機関の長が、五輪開催の正当性を主張してくれたのだから。でも、これは出来レースだ。WHOとIOCは従来から同盟を結んでいるのは有名だ。同じ穴の狢同士が褒め合っているに過ぎないのだ。斯くして、コロナは五輪により世界中に再拡大し、パンデミック一色に覆われることになるのかもしれない。