2万人への引き上げの意味

案の定、五輪組織委員会が開会式の観客上限を2万人に引き上げることを検討中だとか。当初の開会式観客数は、一般チケット販売分9300人、スポンサーなど大会関係者への販売分1万500人、IOCや国会議員など貴賓客7300人で計2万7100人を計画していた。もし、無観客となれば、一般チケット販売分とスポンサー枠がカットされることになる。その結果、観客席にはIOCや国会議員など貴賓客7300人だけが座ることになる。それが放映されれば、全国民がIOCや五輪そのものに怒りを爆発することになる。スポンサーも黙ってはいないだろう。無観客は国民にとって安全安心な五輪とはなるが、菅にとっては衆院選の敗北に繋がることになる。そう考えると、菅が有観客に固執する理由がよく分かる。IOC貴族らを目立たさせず、無難に開会式を行なうには、観客数の水増しだ。木を隠すなら森の中へと言うわけだ。勿論安全安心は犠牲にする。2万人への引き上げは、菅と五輪組織委員会の「安全安心な五輪」が如何に空念仏であるかを実証している。