旭化成からトヨタへ

時代はリチウムイオン電池から全固定電池の開発競争に移りつつあるようだ。リチウムイオン電池の出現は、ノーベル賞を貰う程現代の生活を一変させた。日本の発明ではあるが、今や中韓が市場の7割のシェアーを握っている。でも、リチウムイオン電池はエネルギー効率が低い。民生用としては最適だが、大容量化には不適だ。そこで脚光を浴びているのが全固体電池だ。今後再生エネルギーの普及により、大電力を溜め込むことが必須となる。ある試算によると、2050年には日本国内だけで約1000万キロワットの蓄電池が必要になるという。原子力発電所10基分の出力に相当する。そこで登場したのが全固体電池だ。レドックスフロー電池とNAS電池が注目されている。リチウムイオン電池は数分~数十分という短時間での送電網の需給調整が得意だが、レドックスフロー電池は半日電気をためて、1日の使用電力を平準化できると期待されている。全固体電池の特許出願数はトヨタがずば抜けている。リチウムイオン電池を発明した旭化成から、市場制覇の中韓を通り越しトヨタが君臨するのも時間の問題かもしれない。