プレゼンテーション能力

会社ではプレゼンテーション能力がものを言う。でも、誰しも重要会議では緊張し少しはトチルものだ。かつて上司に言われたことがある「例えば、事業利益は98億円と言うべきところを、100億円と言い間違えるか、98万円と言い間違えるかで、プレゼンターの評価は天と地の違いになる。100億円と言った者はプレゼンの概要を把握しているが、数字は合っているが桁を間違えた者のプレゼンは信用が置けないと評価される」と。何故こんな昔の話を思い出したかというと、菅首相は会見での言い間違えが多いからだ。コロナウイルス感染症対策本部の会合で、雇用調整助成金の特例措置について「緊急事態宣言が解除される翌月まで延長される」と言うべきところを「翌日まで延長される」と言い間違えた。また別の会議で、緊急事態宣言発出の対象県を「福岡県」と言うべきところを「静岡県」と言い間違えた。これは決して単純なミスではない。官僚製の台本を誤読したに過ぎないが、問題の本質は菅の頭の中に事態の全容が入っていないということだ。会社であれば、無能と評価され次回の重要会議でのプレゼンのチャンスは無くなることになる。でも、菅の場合は、首相の座に居座る限り会見のチャンスが無くなることはない。